2020年06月05日

他人の関心とは『三島由紀夫レター教室』三島由紀夫(ちくま文庫)

寺山修司は、歌人とともに有名な劇作家です。その寺山修司と対談したのが、
三島由紀夫。(1970.9『潮』『言葉が眠るとき、かの世界が目ざめる』)
寺山は三島に「書けないという世界は何ですか?」と聞いている。
三島は、「ぼくはないと、自信をもっている。」「書く気になって調べれば、
絶対自信ありますよ。」(『さよなら寺山修司追悼特集号』新書館より)
三島由紀夫というと『潮騒』『金閣寺』など三島独特の美についてのイメージが
ありますが、この『三島由紀夫レター教室』は
ある意味、一般的な三島のイメージとは違う世界であり、
(三島由紀夫の根幹でないかもしれないが)
三島由紀夫は書けない世界はないといった一面を見ることができます。

登場人物はやや時代を感じさせる名前や最初の説明だが、読み始めると
生き生きした登場人物の「手紙」にどんどん引き込まれて行きます。
当初、この人物は、どうなの?と思う人も、どうしてどうして、まるっきり違う印象を持つ事でしょう。

そして、この作品は手紙を通して「関心」というもの、それも自分への関心、他人への関心について鋭く描きます。
最終章は必読。一体いつの事だ?三島は生きていたのか?とうなります。

特に「他人は決して他人に関心を持ち得ない」という三島の言葉が突き刺さります。だからこそ、この「手紙」はどんな意味をもつのか。この本を読んで、皆さん体感していただければと思います。

さて、紹介した『さよなら寺山修司追悼特集号』では、寺山修司との対談で、
三島のその後を予感させる内容が記載されています。
この後、三島の決起、そして自決を寺山は分かっていたのか。

謎はつきません。

e-honホームページ
https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000018620785&Action_id=121&Sza_id=B0

hontoホームページ
https://honto.jp/netstore/pd-book_00771707.html

※下記古書店には、ご紹介している本があるか分かりませんが、
個人的に(あくまでも勝手に)古書店を応援させていただいてます。
在庫の有無は、必ずご確認ください。古書店さんは、一期一会です。
太田書店さん (阪急古書のまち、石橋本店、Webがあります。)
http://ota-shoten.noor.jp

今回の『さよなら寺山修司追悼特別号』(新書館)はここで購入しました。
posted by あた at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の紹介